世の中においしい話はない？！～債務整理をした場合

司法書士の社会貢献の一つとして、
毎年「高校生法律講座」と銘打って、
これから社会人となる、一人生活を始める高校生に
クレジットカードや悪質商法などの実態や
怖さについての講義をしています。

＜おいしい？はなし・・・＞

そのとき私が必ず話すことは
「世の中においしい話はない！！」ということです。

ただ、いくらこの点を強く訴えても、
新しい生活にドキドキ、ウキウキしている
高校生の頭の中にはなかなか残らないかもしれません。

この点、社会人と言えどもあまり変わらない
というのが実態でしょうか…

よく債務整理をされる方にお話しすることは、
債務整理することで返済が楽になるというメリット
だけではなく、必ずそれに伴うデメリットも
発生します。一番は、新たな借り入れが
困難になるということです。

お金を借りて生活することに慣れていると
（といっても、ほとんどの方がカード利用は
しているでしょうが）、生活していて
お金が足りなくなると、つい借入れることを
考えてしまう傾向にあります。

私は、債務整理開始時に、「原則借入は出来ないと
思ってください。しっかりしたところでは、
貸してくれないでしょう。反対に貸してくれる
というところは要注意です。ヤミ金の可能性が
あります。」と必ず話すのですが、

それでも困ってしまうと、ついついヤミ金の
魔の手に掛かってしまうようです。

最近のヤミ金は、ネットなどで
上手に勧誘するようで、その甘い言葉に
引き寄せられ、ついつい借りたはいいが、
その後際限なく返済の催促を受け、
遅れたり、返済できなくなったときには、
借入時に聞き出された、職場や実家、子供の学校、
配偶者の職場に脅迫めいた電話を次々と掛けかくる
といったことをして、返済を強要します。

職場や実家、子供の学校に消防車を呼ばれたりと
その暴挙は枚挙に暇がありません。

ついつい借りてしまうという心理も分からなくは
ないのですが、今一度踏みとどまってほしいものです。

ヤミ金の対応をするたびに、力不足を感じます。