何が子供の幸せにつながるのか~父子関係最高裁判決

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何が子供の幸せにつながるのか~父子関係最高裁判決

司法書士というお仕事 ~司法書士鈴木一郎の歳時記~

2014/07/20 何が子供の幸せにつながるのか~父子関係最高裁判決

先日TV番組で、「天才刑事・野呂盆六9」を
非常に興味深く鑑賞していました。

 

 

<以下、物語のネタバレがあります。>
物語は、簡単に言うと復讐劇でしたが、
その復讐を果たすのが継父により
失意のうちに自らの人生を閉じた父親の復讐のため
その子が自ら継父に手を下すというものでした。

 

最後まで明かされなかったのは、実は継父が
血縁上の父親であり、実の父親と思っていたのが
血の繋がりのない育ての親であったということです。

 

もちろん亡くなった父親はそのことを知らず、
母親と継父のみがその真実を知っていた。

 

母親が死の間際に子供にその真実を告げたが、
子は育ての親である父親に愛情を持っていたため
その復讐を果たすことを決意し…
というお話でした。

 

 

今も昔も父子関係に関する問題は多かった
と思いますが、現在はDNA鑑定が簡単に
出来てしまうということが大きな違いなのでしょうね。

 

7月17日に以前予告していたとおり、
戸籍上の父親と血縁上の父親のどちらが
法律上の父親かを判断する最高裁の判決が出ました。

 

<参照>
http://mainichi.jp/shimen/news/20140610ddm012040066000c.html
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140717-00000049-mai-soci

 

 

結局最高裁の判決は民法の嫡出推定の規定を
子供の身分の法的安定性を保持するのに合理的とし
血縁関係に優先させました。

 

それでも5人の裁判官のうち2人が
反対意見を述べていることからも
今後民法や家族法の社会の実情に合うようにする
改正は早急に望まれるところです。

 

 

ただ今回も主役のひとりである子供自身
この判決をどう思っているんでしょうか…

 

亡き父親の復讐をするほどの思いを抱くような
親子関係なら(もちろん復讐を奨励しませんが)
戸籍上か血縁上かなんてことは
とっくに超越している親子関係なのかもしれません。

 

 

 

 

 

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