司法書士の政治活動は利権のために非ず

司法書士の仕事は、司法書士法という法律で
規制され、その法を順守する義務があります。

ただ社会は常に変化しており法律制定時のままでは
それこそ司法書士の目的である「国民の利益に資する」
ということが達成できなくなりますから、
適宜改正をお願いするため、法律を作成する
国会議員に働きかけることが必要となります。

そのような活動をするのが「政治連盟」というもので、
（もちろん各士業にもあります。）
今回はその会報の原稿として書いたのもです。

おそらく“ボツ”になる可能性が高いのですが…

キーワードは「国民の利益」
～政治活動へのアレルギーを解消する

一般的に政治活動をしているというと、
あまり良い印象を持たれないのは、
「政治＝利権・癒着」という印象が
インプットされているからでしょうか。
確かに大物国会議員が地元に空港や新幹線の駅、
道路などを無理やり建設したという話は
枚挙に暇ないですが、それは一部の国会議員の
話であり、また一部の利権・圧力団体が
国会議員を動かしたもので、多くの国会議員は
日本全体の利益のために働いている
と私は思っています。

ただ、我々司法書士は清廉潔白な人間が多いのか、
独立独歩の表れか少しでも嫌なことには
梃子でも動かない傾向にあるようです。
士業以外の組織とは違い上からの命令で
皆一つの目標に向かって突き進むようなことは
ないし、政治活動にアレルギーがある限り、
司法書士という個人はぶれずにそれを
拒否し続けるのではないかと感じています。

でも、これだけは自信を持って
言えることがあります。「政治連盟は利益・圧力団体
には成りえない。」なぜなら、政治連盟には
国会議員に圧力をかけるほどの動員力や
資金もないからです。それでは国会議員を
動かすことが出来ず、何の成果もあげられないし、
その活動自体が無駄ではないかと
問われそうですが、政治連盟はそれこそ
正攻法で対応しているのです。

国会議員とは、たとえ特定の地方、職業などから
選出されたとしても全国民を代表する
ものだから、その活動も全国民の利益に
なるものでなければならない。司法書士は
司法書士法で国民の権利の保護に寄与することを
目的とするとあります。そうであれば、
国会議員と司法書士は「国民の利益に資する」
という一点でその目的を同じくする
のではないでしょうか。
だから私たち政治連盟はその点を訴え、
その理念に協力いただける志ある国会議員を
応援するのです。幸い我が政治連盟の
顧問議員といわれる議員は志を同じくする方が
多いとお見受けします。どんなに良い政策を
掲げていても国会を通らなければ、
また国会で提案すらされなければ
それは社会に対し何の貢献もしないのです。
だから我々は活動しなければならないのです。
私たちが要求するものが空港や道路ではなく、
国民の利益である限り、そこに利権は存在しません。

どうでしょう、これで少しは清廉潔白である
あなたも、政治活動に対するアレルギーが
緩和できたでしょうか。
もっとその活動の実態を知らなければ
納得出来ないという方は、是非毎月開催される
総務会に参加していただくか、定期的、
あるいは随時開催される集会などに参加ください。